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三重県ゴルフ連盟

事務局だより

◆3eの日◆加盟倶楽部紹介<津カントリー倶楽部>

2017/08/03(Thu) 00:15:56
加盟倶楽部紹介

「地元・片田に宝物を作りたいと始めたゴルフ場だから、 これからも地域への貢献を続けたいですね」

津カントリー倶楽部

理事長 小池建夫氏
社長  小池しおり氏
支配人 林秀紀氏  に伺いました。
■「松くい虫で荒れ果てた山を何とかできないか」ゴルフ場開発のきかっけは、知人からの相談でした。
今から32年前の1985年、私(小池理事長)が40歳のころ、地元の有力者の方々にご縁がありまして、「この界隈の山が松くい虫にやられて困っている。何かいい利用方法はないだろうか」と相談を受けました。何せ50万坪もある場所ですから、ゴルフ場がいいのではとご提案。結局、不動産業を営んでいた私がゼロからの開発に携わることになりました。それから約5年間、地域の同意を得ながらの用地買収に始まり、環境アセスメント問題もクリアしながら、コースデザインは当時もっとも有名だった尾崎将司プロに依頼。佐藤謙太郎氏が設計を担当する2人によるプロジェクトとなったのです。
まさに、ゼロからのスタートで、思い返せば、大変な毎日でしたね。とにかく、あらゆることが初めて尽くしでしたから。でも、すべての地権者にご理解いただいた時は本当に嬉しかったですし、その方々のためにも、絶対にこのゴルフ場を存続させて、地元である片田に貢献しなければと思いました。その想いは今も変わっていません。
■イメージがそのまま描ける、ジャンボの手に魅了されました。
目で見たものとか頭で考えたものを、そのまま絵にすることって難しいですよね。ジャンボは、それが自在にできる人でした。彼自身、世界中のゴルフ場をラウンドしていますが、その時々にスケッチをしていて、それが実に見事なタッチで、驚きました。この土地に立って、歩いて、デッサンをしていくジャンボを目の当たりにして、本当に素晴らしいと感じましたし、彼に依頼してよかったと。実は、依頼の最初は、私が突然電話をしたんですが、見ず知らずの依頼にも快く対応してくれました。そして、佐藤氏とともに、「世界のレベルに匹敵するコースづくり」「雄大で美しく、かつ戦略的であるべき」というコンセプトで、今も来場者が楽しんでくださる18ホールが仕上がったことに感謝をしています。
■クラブハウスに詰まっているこだわり。世界から調達した素材が月日の味わいを醸し出しています。
クラブハウスの内にも外にも煉瓦が使われていますが、この煉瓦はビクトリア王朝時代のものでスコットランドで私が見つけてきました。一つ一つ手作りで焼き上げたもので、裏には職人の名前が書いてあります。スコットランドで一目惚れし、買い付けました。余談ですが、この煉瓦はサッチャー元首相の自邸にも使われているそうですよ。メンバーさんも落ち着くと言ってくださっていますし、これだけの年月が経っても、がっしりとしています。欠けたりしているところもありますが、それも味わいなのだと自負しています。
フロントの前にある大きな一枚板のテーブルは、京都で廃業する銘木屋さんで見つけました。2メートル×4メートル×厚さ20センチの無垢材で、長い間、売れずに店に展示してあった代物。気に入ったはいいが、とにかく重くて、運ぶのも大変でした(笑)
また、クラブハウス内は、あえて迷路のように造りました。フロント、ロッカー、スタートと移動するのに必ずラウンジを通るようにしたことで、来場者にハウス内の雰囲気を楽しんでいただきたいからです。


■様々なイベントや大会を開催。継続は力なりと考えています。
津CCで開催されている大会はどれも長く続けているものばかりです。「ザ・チャレンジドゴルフトーナメント」は障害を持つ人の大会です。きっかけは、日本初の片腕のプロゴルファー、山手勝さんとの出会いでした。「障害者を街が受け入れてくれない」という話から、「ゴルフ場に来てもらおう」となり、毎年11月3日に開催。1995年の第1回から今年で23回目となります。そして、このトーナメントが縁で、2008年に「世界デフゴルフ大会」を日本で初めて開催することができました。聴覚障害の選手たちと、日本語と英語の手話の通訳、関係者とたくさんの方が関わって運営されている大会で、実に感動的でした。
また、海難事故で親を亡くした子供たちに何かできないかと考えた「マリンカップ」は、NPO法人「朝光クラブ」名誉理事長の朝香宮様が主催となり、プレー参加費の一部をチャリティ。当日は子供たちをゴルフ場に招いて、三重漁連の海女さんたちが料理をふるまったりスナッグゴルフを楽しんだりしていて、今年で12年目です。
あの秋、新しく企画されているのが、「14STRINGS volume2」という、ゴルフ×ストリートミュージック×アートの融合のイベント。10月9日(月)に開催される予定だが、詳しいことは、倶楽部までお尋ねください。
■日米ゴルフがご縁で、ケビンコスナーが来場してくれたこともありました。
ある日突然に、米俳優のケビンコスナー氏から津CCでプレーしたいと申し出があったんです。なぜうちに?と不思議でしたが、お受けして、その日がやってきました。とても素敵な紳士で、みんな興奮していましたね。そしてわかったのが、ここを紹介したのが、コスナー氏のベビーシッターをした学生だということ。その学生は、以前、ここで開催していた日米ゴルフ大会に参加していて、「日本に行くなら、津CCが素敵だから行ってみて」と言われたのだそうです。一人の学生の経験がこんな出会いを作ってくれたのかと感激しました。写真はとても古くなってしまいましたが、レストランの壁に飾ってあります。
■インバウンドは三重県とタッグを組んで。今年は2000人超えの来場となりそうです。
三重県は今、「三重ゴルフツーリズム」と称して、インバウンドに力を入れています。韓国、中国、台湾、タイなどからの観光客が今年は2000人を超える勢いで、昨年に比べると2倍以上なんですよ。観光客はセントレア空港からフェリーで津市渚町の港を経由すると45分で津CCに来れます。そして、ここ以外にも周辺のゴルフ場でプレーしつつ伊勢神宮や伊賀など三重県の観光名所を巡って楽しまれて帰ります。うちも含め周辺のゴルフ場がこれからも元気でいられることが一番の目標ですから、いろんな企画を考えて、今後もさらに誘致活動を続けていくつもりです。
<<社長、支配人>>
■津CCをゼロから立ち上げた小池理事長。それを受け継ぐしおり社長
理事長の長女のしおりさん(48歳)が現在、社長を務めている。津CCの仕事にかかわるようになったのは15年ほど前。当初は生まれ育った名古屋をベースにしていたが、10年前に津市に移り住んだ。長男誕生を機に、倶楽部に保育室を作り、フロントやレストラン、キャディなど従業員の女性たちが働きやすい環境を目指している。また、メンバーさんにより近くいたいという想いから「土日の6時から9時はフロントに入って業務をこなしています。直接、メンバーさんとお話しできるので、顔も覚えられます」としおり社長。「津を元気にしたい。地域ぐるみでできることはないかと考えています。今は、ファミリーで旅行がてら利用していただけるロッジのような宿泊施設をコース内に作りたい。それから託児所を利用して「ママゴルフ」が提供できたらいいなと・・・他にも夢はふくらみます」。創業者である小池建夫理事長の熱いハートは、しおり社長に確実に受け継がれている。
■開場当時から津CCを知る、林支配人
昭和46年生まれの45歳である林支配人は、オープン当初からを知る唯一の人。「27年間ここにいます。最初は友人からゴルフ場で働いてみないか、と誘われたことでしたが、今ではこの近くに家を建てて、どっぷりですね(笑)。ゴルフ場にかかわる業務はすべて経験させてもらいましたから、どんなことでもわかっているつもりです。今はインバウンドのこととか、ゴルフ場の外での仕事も多くて、先日も韓国へ誘致活動に行ってきました」と林支配人。18ホールの草木の一つまでを完全に知る超ベテランだけに、仕事も多岐に渡り、多忙極まりない毎日。それも「ゴルフ場を潰さないように、この地域を元気にしたい」という想いからで、小池理事長、しおり社長と同じ。3人のぶれない想いこそが、津CCの大きな土台になっている。

<<倶楽部の話題>>

■レストランのお薦め
9番ホールを望むゆったりしたレストラン「田園」。レストランだけが目的で来場される方も多い。料理長は、前田哲也さん。ゴルフ場には珍しい鉄板焼きコーナーもある。

★伊勢マグロ・中とろ鉄火丼 1900円・・・美味しさで人気の丼。マグロは漁港から直接仕入れている。アオサがたっぷり入った汁も絶品。
★海老ジャンボ・鯵・野菜の串揚げ定食 1600円・・・大きくて食べがいのあるエビフライ。プリっプリっの食感は、サクサクの衣と相まって最高!!午後からのヤル気もアップ!!


■ラウンジで食べられる、かき氷。「氷屋 川久の氷蜜」
夏季限定で販売しているのが、冷たいかき氷。有名店の「川久の氷蜜」は、濃縮果汁ジュースをベースにしたシロップが特徴。フルーツ本来の味とフワフワ食感が絶妙で後味も爽やか。ボリュームも満点。あまおういちご、巨砲、みかん、柚子、マンゴーなど12種類の味が揃っている。

<<コースのご紹介>>

■ターゲットゴルフの18ホール。ピンポイントの落とし所を見つけることが重要。
尾崎将司プロと佐藤謙太郎氏の設計・監修による、豊富なデータを活かした特徴的なコースデザイン。ベントのワングリーン。コースには池とバンカーが巧妙に配置されている。点在するバンカーは全部で約70個。見えるところにある罠だから、妙なプレッシャーがかかります。ローカルルールで、バンカーから1打罰で出せるというルールが作ってあるほどで、難度の高さがわかる。
18ホール/Par72/C7023Y、B6621Y、R6178Y、F5516Y、L4489Y
◆◇アウトコース◇◆
★6番H(Par3/C163Y、B145Y、R128Y、F108Y、L80Y)
煉瓦で囲まれた大きな池越えのパー3。グリーンは2段グリーンで、左奥から右手前に下がっている。ピンが左上についていると難しくなる。
★9番H(Par4/C409Y、B383Y、R360Y、F324Y、L287Y)
打ち下ろして、打ち上げていく、やや右ドッグレッグのパー4。フェアウェイの右に深さ2メートルのリベットバンカー。第1打は、安全にいくなら左サイドの大木が狙い目。バンカーの先端でバックティーからキャリーで250Y必要。

◆◇インコース◇◆
★10番H(Par4/C391Y、B370Y、R345Y、F322Y、L282Y)
右へドッグレッグしていくホール。狙い目は2つ目のバンカーの先辺り。
★15番H(Par3/C227Y、B194Y、R180Y、F142Y、L142Y)
谷越えの、距離のあるパー3。グリーン左手前と右奥にバンカー。安全にいくなら大きめのクラブで左奥狙い。攻めるなら右手前の花道からドローで。開場当初は4つバンカーがあったが、難しいとの声が相次いで、手前はグラスバンカーに変えた。
★16番H(Par4/C408Y、B382Y、R347Y、F319Y、L260Y)
フェアウェイのうねりが、夕方など光の具合でとても美しい陰影を魅せる。風はアゲンストのことが多い。左を向いて、バンカーを越えなかったらボギーは覚悟。
★18番H(Par5/C545Y、B523Y、R485Y、F443Y、L357Y)
フェアウェイの左サイド平行に大きなバンカーがあるパー5。グリーンは奥が一番高い3段グリーン。バンカーのあごが高く、難しいティーグラウンドから後ろを振り返ると、伊勢湾が見える絶景ホールでもある。

★取材の日は、津カントリー倶楽部で、JJGA主催「ジャパンジュニアプレーヤーズチャンピオンシップ西日本ブロック決勝大会」が開催されていました。