第14回三重県民ゴルフ振興基金県大会
2022年11月9日(水)・10日(木)
会場/近鉄賢島カンツリークラブ
距離と参加人数/
・男子70歳以上の部 5509yd Par72、65名(うち欠場1名)
・男子60歳代の部 6022yd Par72、55名(うち欠場4名)
・男子60歳未満の部 6512yd Par72、53名(うち欠場1名)
・女子50歳以上の部 5509yd Par72、34名
・女子50歳未満の部 6022yd Par72、10名
天候/9日 快晴、10日 晴れ
MGA今年度主催競技の最終戦
県民ゴルフ振興基金県大会で、
全5部門の優勝者が決定!!
三重県ゴルフ連盟主催競技の今年度最後を飾った三重県民ゴルフ振興基金県大会は、男女5部門を2日間に分けて開催された。初日に、女子50歳未満の部、女子50歳以上の部、男子60歳代の部の3部門、2日目に男子70歳以上の部と男子60歳未満の部の2部門。会場は、三重県最南に位置する近鉄賢島カンツリークラブだった。
表彰式では、谷川MGA会長(2日目は諏訪MGA専務理事)からあいさつがあり、「今年度の県民地区大会には約5000名を超えるゴルファーが参加、他の競技を含めると7000名を超える参加者がありました。多くの皆さんが参加してもらえる大会に年々大きくなっています。これからも、ゴルフの楽しさを1人でも多くの方に知っていただき、ゴルフ振興が進むことを願っています」と話された。
また、県民大会決勝のこの大会は、毎年、副賞は飛び賞もあり、出場者のお楽しみとなっているが、コロナ感染予防のため、後日、該当各人へ直接届けられた。
<インタビュー>
◆男子70歳以上の部◆(11月10日開催)
優勝
辻幸博選手(三重白山) 72=37、35
インの最終組でスタートして、3バーディ、3ボギーのイーブンパーでホールアウト。大森選手と並んだが、マッチングスコアカードにより優勝となった。「今日はドライバーが良かった」と笑顔の辻選手は、71歳ながら飛距離は250ヤード。「フェアウェイに置けたので、残りはウエッジで打てたこと。それに、パッティングは僕の前に先生がいてくれたのも良かったです」。
6月中旬に網膜剥離を発症し、レーザー手術を受けた。2ヶ月間何もできなかったが、9月になって、ようやくゴルフを開始、徐々に調子が出てきたところだった。試合としては復帰戦となった今大会、嬉しい優勝。辻選手は、「嬉しいです、久しぶりの優勝ですからね。でも、実は今、日本グランドシニアが行われていて、そっちに出られなかった。強い選手たちがいない間に勝たせていただいたって感じです」。そして、あと1打でエージシュートを達成しそびれたのが惜しかった。
2位
大森信男選手(鈴鹿) 72=35、37
アウト最終組の大森選手と岡村選手が2位と3位に入った。
マッチングスコアカードにより2位になった大森選手は3バーディ、3ボギーのイーブンパー。
良かったのは13番のロング。2打目をなんと地ドラで2オンし、10メートルを2パットでバーディ奪取した。「砲台だったので、思い切って使ったのが良かった。ただ、その後の14番、15番はボギーが続いてダメかと思ったけど、17番でバーディが取れました。全体ではグリーンが早かったので、返しのパットに四苦八苦しました」と振り返りつつも、見事にエージシュートを達成した72歳の大森選手だった。
3位
岡村多聞選手(伊勢) 73=35、38
県民大会で過去に何度も優勝している岡村選手が3位だった。
「最後の18番でボギーを打ってしまった。エージシュートに1打足りなかった」と残念そうだったが、実は今年は出られないかもしれない状況だったという。脊椎間狭窄症や滑り症などで、去年腰の手術をし、ボルトが入っている状態とか。72歳。
◆男子60歳代の部◆(11月9日開催)
優勝
石原伸行選手(鈴鹿) 72=35、37
インからのスタートし、4バーディ、4ボギーのイーブンパーでフィニッシュした。「今日はドライバーとパットが良かった。お天気も良くて、距離が短めだったから朝から気分良く回ることができた。ほぼパーオンしたし、勿体無いボギーもあったけど、出来過ぎなくらい」と石原選手。これまで県民大会はもちろん、三重県主催の競技にいろいろ出場しているが、いいところまで行くのに優勝はなかった。そんな石原選手が、ようやく優勝を手にしたのだ。「本当に嬉しいです!!」満面の笑顔が心からの喜びを伝えてくれていた。67歳。
2位
近藤徳久選手(ローモンド) 74=36、38
アウトからスタートした近藤選手は、前半はオールパーセーブで折り返すと、後半は1バーディ、3ボギーの38とした。「ドライバーが良くなかったけど、アプローチとパッティングで凌ぐことができました。何より、今日はゴルフができる幸せを感じながら、楽しく回ることができた。それだけで満足です」と振り返った。今年、日本スポーツマスターズの三重県代表にも選出されて、好調だったはずの近藤選手から意外な言葉が出て驚いたが、実は、前日までは気持ちがどん底だったのだ。というのも、この夏、大腸に大きな腫瘍が見つかり悪性診断されたためで、とてもゴルフを続けることができなくなった。藁をもつかむ気持ちでセカンドオピニオンをしたところ、この試合の前日に、それがウイルス性の良性であることが判明したという。「腫瘍は自然に消えていくので、手術の必要なしと言われました。ゴルフができることがこんなに嬉しいと思ったことはありません。また、練習して頑張ります」。62歳。
3位
村崎朗選手(フォレスト芸濃) 76=38、38
アウトからスタート、バーディは2つだった。「今日のグリーンは速かった。入れにいくとオーバーし、合わせにいくとショートしてしまいました。3パットも4つで、今日の距離であれば、パープレーしたかったなあと思います。いつも(優勝した)石原さんを目標に頑張っていますけど、なかなか超えられない」と、隣にいた石原選手をリスペクトしている様子。今回が県民大会初出場だった。飛距離は240ヤードとパワフルな64歳。
◆男子60歳未満の部◆(11月10日開催)
優勝
大西潤選手(三重白山) 71=35、36
今大会2日間に出場した選手の中で唯一、アンダーパーをマークしたのが大西選手だった。
最終組で回り、逆転で初優勝を獲得した。アウトスタートで、1番で4メートル、2番で6メートルと連続バーディが決まって流れに乗れた。「全体では、5バーディ、4ボギーでした。これまでパットが悪かったけど、調子が上がってきたことがバーディにつながったと思います」と笑顔満面。大西選手は、ホームのCRC三重白山では昨年と今年、2年連続のクラブチャンピオンである。同じクラブの小林選手とワンツー表彰ができたことを喜んだ。50歳。
2位
小林浩選手(三重白山) 74=38、36
「前半はボギーが続いて、耐えるゴルフでした。それで、後半は攻めよう、と気持ちを切り替えて臨んだら、10番と13番でバーディが取れました。ドライバーがよく、フェアウェイキープができました」と、満足した様子の小林選手。同組に知り合いの選手がいて、気楽に回れたことも功を奏した。ゴルフに真剣に向き合って、競技に出るようになってから5、6年ほど。県民大会は初参加だった。
3位
中薗隆生選手(四日市市) 76=35、41
インからのスタートで、出だしの10番から3連続ボギー、15番.17番もボギーとし、5オーバーになってしまったが、後半は一転、1アンダーをマークして、見事3位入賞となった。
「ずっとドライバーが良くなくて、前半は使わなかったんですが、スコアが良くなかったので、後半にちょっとドライバーを使ってみたところ、良かったんです。今日はドライバーがいい日だったんですね」と笑った中薗選手は46歳。県民大会は昨年に続き2度目の出場。
◆女子50歳以上の部◆(11月9日開催)
優勝
吉川美香選手(松阪) 74=37、37
「インからスタートし、いきなり3パットのボギー、12番もボギーで、13番でバーディが取れて、少し落ち着きました。グリーンが速かったわ」と振り返った吉川選手。後半は4番でバンカーに入れてしまいボギーとした。1バーディ、3ボギーの2オーバーだった。「今日はショットがつかなかったのと、近いのも入らなかった」そうだが、ショットが今ひとつだった原因が、雲一つない晴天にあったという。なぜかというと、雲がない、ということは、空を見ても、風の動きが見えないということなのだ。風を感じるには、体感や、周りの樹木になってしまい、空の上の様子が読めない。女子のトップアマとして、常に、状況を細やかに判断している吉川選手にとっては、悩ましい青空だったようだ。松阪市内でパン屋さんを営む51歳。
2位
中西以穂選手(伊勢) 76=40、36
5番と17番でバーディを奪った。「17番のショートはホールインワンかと思うほどいいショットで10センチ奥で止まりました。今日は足が痛かったので、コンパクトに振ったのが良かったのかなと思います」と苦笑い。ショットの調子が良くなくて、練習量を増やしたところ、2.3週間前から歩くのも大変なくらい膝がおかしくなってしまったのだとか。「いい方の足が痛くなっちゃって、ここへは練習なしできました。そしたら、こういうスコアが出て、嬉しいけど、ダメですよね。練習して、いいスコアを出すのが本当だものね」と厳しく自己採点した中西選手。若い頃、スキーで国体出場もしていたが、怪我のために断念。今はゴルフ競技を楽しんでいる。今年の日本スポーツマスターズ三重県代表。伊勢市内の歯科医院の医院長、54歳。
3位
北川京子選手(白山ヴィレッジ) 77=37、40
アウトからのスタートだった。「ボギー発進したけど、2番でバーディが取れました。今日はショートでボギーを叩いてしまった。風の計算も難しかったです」と反省するも、「ダボがなかったことがよかった。パーオンも9回だし、上出来でした」とニコニコ。今年は三重県女子オープンも今回と同じ近鉄賢島CCで開催されており、その時より気分良く回れたようだ。競技ゴルフを続ける北川選手は、フリーキャディーとして、連盟競技やプロ競技などで活躍している。
◆女子50歳未満の部◆(11月9日開催)
優勝
前田英里選手(トーシンプリンスビル) 77=39、38
アウトスタートの1組目、1番のティーオフでスタートした前田選手が77でホールアウトし、そのまま優勝した。「バーディはロングで1つでした。でも、すダボが2つで、アウトとインの最終ホールでやってしまったのが残念でした。このところ、ショートパットで悩んでいましたけど、今日は割に入ってくれて、パーをひろえたのが良かったと思います」。48歳、タートルエースCCのキャディマスターでもある。
2位
岩本恵選手(伊勢大鷲) 82=40、42
昨年の県民大会で優勝した岩本選手が、今大会で2位に入った。「今日はバーディもあったけどボギーもあり、波がありました。全体としてはパットに助けられた部分が多かったですね」。自宅が近鉄賢島CCに近いこともあり、今年は、三重県女子オープンも今大会も気楽に出場できたという。「会社員なので、競技に出るにも制約があって、1日競技で近かったのは助かりました」。48歳。
3位
伊藤弥夕選手(白山ヴィレッジ) 83=41、42
岩本選手と同組で回った伊藤選手が1打差で3位になった。「今日は、後半の15番で手前から7メートルが入ったバーディが1つ。パーパットの短いのも外してしまった。目標は77だったので残念」と振り返った伊藤選手は、昨年は2位の成績だった。小学生からゴルフを始め、三重県ジュニアにも出場していた伊藤さんは、松山英樹も通った四国の明徳義塾高校に進学した。しかし、卒業後はゴルフをすっぱりやめたという。ゴルフ漬けの毎日が嫌になったのが理由だったが、コロナ禍になり、「他にすることがなくて」ゴルフを再開した。ただ、感覚を取り戻すには時間がかかったとか。現在の仕事場は白山ヴィレッジCC。また、弟はジュニア時代に大活躍した伊藤奨真くんだ。